【映画感想】最恐とはいったいなんだったのか【ヴェノム」
お世話になっております。
ちゃんこPと申すものでございます。
久々の投稿となりますが、またまた映画の感想をば。
本日はこちら。
映画『ヴェノム』TVスポット15秒<全部喰ってやる編>(11月2日公開)
・あらすじ
敏腕記者エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、人体実験で死者をだしているという<ライフ財団>の真相を追う中、ある“最悪な”ものを発見し、接触してしまう。それは<シンビオート>と呼ばれる地球外生命体だった。
この意思を持った生命体との接触により、エディの体は寄生され、その声が聞こえるようになる。「一つになれば、俺たちはなんだってできる」とシンビオートはエディの体を蝕み、一体化し、ヴェノムとして名乗りを上げる。ヴェノムはそのグロテスクな体で容赦なく人を襲い、そして喰らう。相手を恐怖に陥れ、目玉、肺、そしてすい臓…体のどの部位も喰い尽くす。
エディは自分自身をコントロールできなくなる危機感を覚える一方、少しずつその力に魅了されていく――。
・感想
マーベル作品のフェーズ1を思い出す丁寧な導入のように思えました。
だが、それと同時にエンタメ要素が強めであり、予告であった「恐怖」的な要素は皆無。
どちらかというと、奇っ怪な生物とのバディムービーというイメージがかなり強かったように思います。
エディという人間、
そしてその周囲を取り巻く環境。
アントマンのスコットとはまた別の方向での「どうしようもないやつ」というキャラクターであり、またとても人間くさい。
DC作品は、どちらかというと「超人」らしさが垣間見える描写が非常に多いのだが、マーベル作品はそれとは対照的に人間らしさを丁寧に描く傾向がある。
他作品ではそれを「苦悩」や「葛藤」といった形で表現するのだが、この「ヴェノム」はそれとは全く違う方向性で、この人間くささを描写していた。
・きたない・ずるい・あたたかい
さて、
皆さんはどんな人を「人間らしい」と思いますか?
これに関しての問いは千差万別だと思います。
私が「人間らしさ」を感じるときは、「きたなさ・ずるさ」を垣間見たときです。
よく、スポーツなどで”ダーティプレイ”なんて言われることがあると思いますが、
あれも「どんなことをしても勝つ」という欲求が働かないとでないこと。
つまり、「執念」に近いものかなーと。
ヴェノムの主人公、エディにはそんな「執念」を非常に感じました。
だからこそ、ヒーローにはない「きたなさ」 「ずるさ」 があり、そこに親近感を覚えた人も少なくはないのかな、とも思います。
また、それだけだとヴィランになってしまいますが、その行動に「あたたかさ」を加えることで、ただの犯罪者とはまた一線を画すキャラクターにしていました。
同じく犯罪者ヒーローであるアントマンですが、彼とはまた違うダーティさ。
クレバーさを兼ね備えた絶妙なキャラクター設定を作り上げていました。
もし、アントマンと邂逅したらどうなるか、ちょっとワクワクしますね(笑)
インフィニティーウォー、そして次回作のエンドゲーム以降 新しいフェーズへと向かうMARVEL作品をより魅力的に仕上げるキャラクターが出来たと個人的には思います。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2018/09/05
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (4件) を見る
・やや描写不足感が否めなかったヴェノム
さて、ここまでエディについて触れてきましたが 相棒?のヴェノムはどうだったか。
端的に言うと、描写不足感は否めませんでした。
特に、最終決戦に挑む決意をなぜ彼がしたのか。
ここについての描写をもう少し丁寧に描いてほしかった。
NARUTOのクラマが唐突にデレた感と言いますか笑
シンビオートは、とりついた人物に同化していく傾向があり、
ヴェノムがとりついた先が善人(忠犬)が多かったというのも多分にあるかとは思います。
ただ、たとえば
「とりついた先が悪かった。人間に興味を持ってしまった。」
みたいなセリフがあれば、印象も少し変わったかなとも思います。
ただ、ヴェノムは人を食らうので その案配がなかなかに難しい。
結果的に、「なんか人間好きになった」みたいなふわっとした雰囲気に見えてしまったのが少し残念なポイントでした。
・予告ポスター詐欺
全く残酷ではありません笑
キン肉マンの残虐超人の方がよっぽど残虐だよ!!
一歩間違えたら、後半はほとんど「ど根性ガエル」感すらありました笑
今後、彼の凶暴性が初期のハルクばりに暴走することがあれば また物語に広がりが出てくるのかも..
ヴェノムは、世界的に大ヒットを飛ばし、すでに続編も予定されています。
スパイダーマンとの共演はあるのか、など気になる点は多々ありますが、次回作以降よりダークヒーロー感が増していけば、より異質な存在として意義を持つことが出来るのかなと思います。
次回作は、今回で「かわいい!」と思った視聴者をどん底にたたき落とすようなダークさもちょっと見てみたいですね笑
ではでは。
評価
7.5点 /10点